暴行罪・傷害罪、DV

友人とケンカして被害届を出されてしまった。被害届の取下げ等不起訴に向けたアドバイスができます。

① 定義

人を殴ることが典型的な暴行罪であり、その結果ケガを負わせれば傷害罪となります。
DV(家庭内暴力)はここに位置づけられます。

② 法定刑

暴行罪は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金(軽微であれば拘留、科料)。
傷害罪は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金

③ 弁護方針

<相手方が暴行・傷害の被害届を出した場合>

ケンカ発生時に警察が来て現行犯逮捕されていない場合で、相手方のケガが軽微なら逮捕の可能性は低く、警察は任意捜査として事情聴取をします。

そして、軽微事件扱いとして出頭要請まで時間的余裕があることが多く、この間に示談が可能です。

この間に示談できれば不起訴になる可能性が大です

全治2週間という診断書がよく出ますが、医師は患者の主訴により診察した場合、最小でもこれくらいの診断書は出します。ですから、全治2週間は軽微の部類に入るといってよく、一般的に捜査機関の認識も同様です。

 

④ 特徴

ケンカは双方に暴行傷害が成立し、後から手を出しても正当防衛は難しく両成敗の可能性が高いです。
躾を越えた児童虐待は、ここ分類される傾向にあります。

暴行の定義は、判例上「人の身体に対する不法な攻撃方法」とされ、学説上は「人の身体に向けられた有形力の行使」とされます。

ですから、手で殴ることに限られず、手を後ろに組んで胸で押し込んでも成立する可能性があります。

要するに相手に触って負荷をかけたら暴行罪になる可能性があります。

⑤ 解決事例

A事例:鉄道駅構内で見知らぬ人ともめてケガさせた(逮捕前日夜中)。警察に任意同行し取調べ直後に通常逮捕された(1日目早朝)。→任意同行後に弁護士が駆けつけ、警察に被害者の方との示談申し出を行う。→即日弁護士が被害者の方と面談示談成立(1日目夜)。→弁護士が検察庁に勾留回避、不起訴意見書を提出(2日目朝一番)。→被疑者身柄釈放・不起訴(2日目夕方)。会社を休んだのは1日だけ(逮捕日は休日)であったが、就業規則に則って会社に逮捕事実を報告、後日会社からの処分は一切無し。

B事例:児童虐待で逮捕勾留。→監禁で再逮捕勾留。→弁護士が監禁不起訴の意見書提出。→暴行のみで起訴。→保釈。→執行猶予判決。

C事例:路上でぶつかった相手に腹を立て1発殴打。→逮捕後釈放、在宅捜査。→弁護士が相手方弁護士と示談交渉、金銭交付と共に被疑者の引っ越しを要求される。→引っ越しは拒否し、金銭交付の示談成立。→不起訴。

 

⑥ 法規

(暴行)

刑法第二百八条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

(傷害)

刑法第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(暴力行為等処罰に関する法律)

第1条 団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して刑法第二百八条(暴行)、第二百二十二条(脅迫)又は第二百六十一条(器物損壊等)の罪を犯したる者は三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処す。

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