原理原則例外論

2022/03/01

原理原則から考えろと巷ではよく言われるが、定義付けを見たことがない。原理とは? 原則とは?

原理と原則は同じなのか違うのか?

以下、社会科学に限定した原理原則論を展開する。

 

原理とは、目的である。

原則とは、目的(原理)達成の一番近道の手段である。

例外とは、目的(原理)達成の原則以外の手段である。

したがって、原則と例外は原理の枠の中にあり、原理に相反する例外はない。

もし、原理に相反する例外っぽいものがあるとすれば、それは別の原理である。

 

エネルギー政策で当てはめてみる。

エネルギー確保を目的(原理1)とすると、原則は、現在は火力であり、原子力と水力は例外である。

コスト等の関係で、過去は水力が原則であったが、現在は火力が原則で水力は例外と推移した。

この原理1によると原子力は例外として許容される。

 

では、原子力を禁止する論拠は立てられないのか。

エネルギー確保という原理1は何のためにあるのかを設定し、人の豊かな生活のためにあると考えれば、人の豊かな生活が原理0となり、エネルギー確保は手段となるのである。

そして、人の豊かな生活が原理0ならば、原子力事故が起きると長期間不可逆的な遺伝子汚染が引き起こされる原子力という手段は、人の豊かな生活(原理0)に対して背理となる。

したがって目的(原理0)にあわず例外としても許容されないということになる。

 

原理と原則は明らかに別のものである。

 

 

 

 

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