

法改正で厳罰化。
起訴前の示談が最重要になりました。
① 定義
強制性交等とは、暴行又は脅迫を手段として13歳以上の男女に対して性交、肛門性交、口腔性交をする行為です。13歳未満の男女に対しては暴行脅迫を手段にしなくとも性交等をしただけで成立します(13歳未満の男女とのセックス等は合意があっても強制性交等になります)。
親等監護者が18歳未満の被監護者と暴行脅迫なく性交等をすることも犯罪です。
② 法定刑
5年~20年の懲役
③ 弁護方針
早期の示談が一番有効で、刑の減軽化に有効です。
もちろん、身に覚えがなく疑われた場合は徹底的に抗戦するべきです。
④ 特徴
昨今、性犯罪の厳罰化傾向にあり、行為の追加、男子の客体化、法定刑の引き上げ、非親告罪化などの法改正が行われ、平成29年7月13日から施行されました。ただ、弁護方針として示談が減軽化に有効であることは変わりありません。
⑤ 解決事例
飲酒酩酊女性をナンパしてホテルで性交し、行為後女性を放置して帰宅。心配になりホテル付近に戻ると女性が警察官と話していた。準強制性交の容疑。→弁護士が被疑者と警察署に同行し、逮捕回避の意見書提出。→逮捕回避成功、在宅捜査。→被害者の弁護士と示談交渉後示談成立。→不起訴(会社には知られず)。
⑥ 法規
(強制性交等)
刑法百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
(準強制性交等)
刑法百七十八条
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
(監護者性交等)
刑法百七十九条
2 十八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、第百七十七条の例による。
親告罪規定の第百八十条が削除されました。