殺人罪

① 定義

人を殺すことで、裁判員裁判の対象となる犯罪です。

 

② 法定刑

死刑、又は無期懲役、もしくは5年~20年の懲役

 

③ 弁護方針

<殺人既遂の場合>

示談の相手方は遺族であり、遺族への慰謝料支払い等困難ですが示談を試みます。
傷害致死罪に落とす主張や正当防衛主張もありえ、殺人に至った動機の解明などによる情状立証等重い法定刑ゆえ活動の限りを尽くします。
もちろん、身に覚えがなく疑われた場合は徹底的に抗戦するべきです。

<殺人未遂の場合>

殺人未遂の場合、示談の相手方は被害者の方本人です。ケガの程度、被害者と加害者の関係性によっては、既遂の場合と比較して示談の可能性は高まります。

示談できれば、殺人未遂の嫌疑が傷害に落ちる等の効果も見込まれ、また情状に有利となります。

 

④ 特徴

裁判員裁判の対象となりますので、加害者の真の心情等、事件に至らざるを得なかった真相を解明することが肝要です。

 

⑤ 解決事例

居酒屋の店員が店長に対して凶器で頭部を殴打したことにより殺人未遂で現行犯逮捕勾留。→全治3ヶ月の重傷だが殺意を否認。同時並行で弁護士が被害者の方と示談交渉。3度の面談により示談成立。→殺人未遂の嫌疑が傷害に落ち、傷害で起訴(裁判員裁判回避)。→保釈。→執行猶予判決。

 

⑥ 法規

(殺人)

第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

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